1821年にドイツの物理学者トーマス・ゼーベックが発見した、接続した異種金属に温度差を与えると発電するという原理にもとづいた発電システムです。ソ連の科学者ヨッフェによって実用レベルにまで高められ、東西冷戦時代には軍事や宇宙の分野で活用されました。
近年環境問題への関心が高まる中、効率の良い素材の開発が進められているとともに、さまざまな分野での実用化が検討されています。自動車の排気ガス、温泉、焼却設備などの廃熱の活用や、産業用の炉や機械、電子機器などへの組み込みなどが期待されます。
熱関連部品の専門メーカーである当社は、発電素子を組み込んだ便利なユニットを製造・販売しています。ビスマス-テルルを中心とした高信頼性のモジュールにヒートシンク、断熱材、受熱板等を組み合わせ、熱源に取り付けて逆面を冷却すればすぐ発電します。
固体、液体、気体それぞれの熱源に対応した8種類の標準品の他、新たに100Wユニットも発売しました。また用途に適した特注にも対応でき、素子の指定も可能です。それらを使用して、容易に発電実験を行ったり、システムとして実用化することも可能です。
簡単にゼーベック発電の実験が行えるように実験システムを御用意しました。8種類の標準品の他、用途に適したシステムを御提案します。ヒーターや冷却水循環装置等を使用して温度差を確保し、発電を行います。インバータでACに変換したり(A)、バッテリーに充電することができ(B)、また電子負荷装置を接続すれば、正確な発電量の測定が可能です(C)。
工場内、建物内、交通車両、自然界等に様々な熱源があります。それらを使って発電が行えます。発電した電力はインバータでACに変換したり、バッテリーに貯めたりすることもできます。電気のない場所や災害時、或いは機械設備や車両の省エネ等に役立ちます。
その他にもさまざまな用途が考えられます。地球環境のため、皆様の新しいアイデアが期待されます。
※ 実用化にあたってのシステムの設計・製作も承っております。